人は人それぞれの体臭を持っています。
自分の体臭は気が付かないもの。でも他人の体臭は耐えられない。
私には体臭があるのを分かっている。だから他人に不快を与えないように人一倍に気を使っている。
現代はそんな人がたいへん多くなっています。
日常の食生活やストレスや生活習慣によって知らず知らずに発する体臭は病気の前兆サインかも知れません。
おすすめの人
- 体臭で病気のサインを知りたい人。
- 自分にあてはまる体臭の改善・予防を知りたい人。
体臭のタイプ
自分にとって体臭はあるのか、ないのかはどうしても気が付かないものです。
しかし、他人が出している体臭にはとても敏感になります。
例えば満員電車の中や映画館の中や靴を脱いだ場所などで周囲に不快な思いにさせる体臭には気を付けなければいけません。
体臭にはどんなタイプのものがあるのか調べてみました。
●汗、皮脂、垢と雑菌がガスを発生させている「におい」
●内蔵や身体の病気、疲労、ストレスから来る「におい」
汗、皮脂、垢と雑菌によるにおい
汗は暑いときや緊張したときに汗腺から出てきます。
又、皮膚には潤いを与えるために皮脂腺から皮脂を分泌しています。
その汗と皮脂が、皮膚表面にある垢や多くの雑菌とが作用し、酸化分解されて嫌な臭いのガスを発生させています。
汗や皮脂の成分によってにおいが違う
汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があります。それぞれに含まれる成分によって発生するニオイは違います。
エクリン腺はほぼ全身に分布しており、暑いときや運動したときなどにかくサラサラとした汗を分泌します。
エクリン腺からの汗(エクリン汗)は、約99 %が水で、ほかは塩分やアミノ酸、尿酸などです。
汗をかいて汚れがつくと菌が増殖しやすくなり、時間とともにアミノ酸などが分解されて体臭が発生します。一方、アポクリン腺はおもにわきや性器周辺などにあり、分泌される汗(アポクリン汗)は、水のほかにタンパク質や脂質、脂肪酸など、独特のニオイのもとになりやすい成分を多く含んでいます。元来、アポクリン汗のニオイは性的に異性を惹きよせるなど、動物におけるフェロモンに似た役割を果たしていたと考えられています。
男性の体臭を同性よりも女性がより敏感に感じるという研究結果もあります。
出典:第一三共ヘルスケア
いろいろな臭い
”足裏の臭い”について以下のページにも紹介しているので、合わせて確認してみてくださいね!
特徴 | 主なニオイの成分 | |
わき | アポクリン腺が多い、皮膚常在菌が多い | 3-メチル-2-ヘキセン酸(わき独特のニオイ)、ビニルケトン類(ツンとした酸化臭)など |
足の裏 | エクリン腺がとくに多い(背中や胸の5~10倍)、角質が厚い、靴や靴下で密閉 | イソ吉草酸(足の裏独特のニオイ)など |
頭皮 | 皮脂腺が発達、角質細胞がはがれ落ちたフケが発生しやすい、毛髪が周囲のニオイを吸着・凝縮 | アルデヒド類、脂肪酸など(頭皮臭と頭髪臭が入り混じったニオイ) |
加齢 | 加齢にともない、皮脂成分にパルミトオレイン酸などが増える、過酸化脂質が増える | ノネナールなど(独特のニオイ) |
引用:三共ヘルスケア
内蔵や身体の病気、疲労、ストレスから来るにおい
身体の疾患や日常のストレスや睡眠不足や疲労から来る「におい」は主に以下となります。
・口臭、疲労臭、便秘臭、糖尿病など生活習慣病、加齢臭などがあります。
体臭別の病気のサイン
病気には特有のにおいがあることは良く知られています。
まだ医療機器が充分でなかった時代では、患者の体から発するにおいで病気の診断をしていました。
昔の映画・テレビの時代劇などでは、家来の医者がお殿様の便の色やにおいで健康管理をしているシーンがありました。
病名による体臭の特徴
下の表のような病名による体臭の特徴がみられるようです。
具体的にどのような「におい」か分かりずらいですが、なかでも糖尿病や蓄膿症や歯周病などは、私たち身近で体験する体臭かと思います。
病気による体臭の変化 病名 体臭の特徴 糖尿病 甘いにおい、甘酸っぱいにおい 胃の障害 酸っぱいにおい、卵の腐ったにおい 腎機能の障害 アンモニアのにおい 肝機能の障害 ネズミ臭、ドブのようなにおい 痛風 古いビールのにおい ひどい便秘 便のにおい 慢性副鼻腔炎(ちくのう症) 腐ったにおい メープルシロップ尿症 メープルシロップの甘いにおい トリメチルアミン尿症(魚臭症候群) 魚が腐ったにおい フェニルケトン尿症 カビのにおい 歯周病 腐ったにおい ペスト 青りんごの腐ったにおい
出典:日経Gooday 30+ 資料提供:外崎肇一さん
体臭別の病気サインの改善・予防について
汗、皮脂、垢と雑菌によるにおい対策
●汗を出さないようにする
汗が出たらこまめに拭く。放っておくとその汗が雑菌によって分解され「におい」を発生させます。
●皮膚を常に清潔にする。
入浴を毎日して皮膚の雑菌の発生を抑えるようにしましょう。
●皮脂の酸化を抑える。
抗酸化食品を摂るようにしましょう。
内蔵や身体の病気、疲労、ストレスから来る対策
・口臭、疲労臭、便秘臭、加齢臭などはそれぞれの対策はありますが、基本的には以下ではないでしょうか。
口臭対策は次の記事もチェックしてください。
加齢臭対策は次の記事もチェックしてください。
・糖尿病など生活習慣病などの病気に関わる対策は、医師に相談して適切な判断を仰ぎましょう。
・食生活や運動不足の改善や充分な睡眠及びストレスを減らすようにしましょう。
まとめ
・体の臭いには、汗、皮脂、垢と雑菌がガスを発生させている「におい」と、内蔵や身体の病気、疲労、ストレスから来る「におい」があります。
・体臭にはそれぞれの特有な臭いがあり、その「におい」から病気のサインが分かります。
・セルフケアが出来る対策は日常的に取り入れましょう。
・病気に関わるものと思われる対策は医師に相談しましょう。
それでは、又、お会いしましょう。