セロリーはパクチーと並んで、人によっては好き嫌いのハッキリした野菜となっています。
これも、独特な匂いや香りがあるからでしょう。
いろいろなサイトのアンケートを見ても、セロリーは嫌いな野菜で一位、二位を争う結果となっています。
これから嫌いだと思っているあなたに少しでも好きになってもらえるように。
嫌いな野菜アンケート(参考)
タキイ種苗 調査より
そもそもセロリーとは
セロリーの由来
- 呼び名は一般的にセロリと呼ばれており、日本の農業関係者の間ではセルリー呼ぶそうです。
セロリーはセルリーとセロリの合成語かも知れませんね。 - もともと古代ローマ・ギリシャ時代においては香料や薬草として使われていました。
又、食用ではなく強精剤や整腸剤、香料として使われておりました。 - 食用としては17世紀以降ヨーロッパで始まって、日本では16世紀の終わりに朝鮮半島から加藤清正が持ち帰って「清正ニンジン」と呼ばれた説もあるようです。
日本では強すぎる香りの為に普及しませんでしたが、西洋の食生活が進んでからは食べられるようになったのです。
品種
- コーネル種:日本で一般的に出回っているいるクセの少ない品種で長さが40cmくらいで茎は黄緑白色です。
株が大きくなるので、茎を1本一本剥がしてバラ売りで並ぶことが多いです。 - ホワイトセロリ:水耕栽培で香りが高く、筋がないのでサラダ向きとなっています。
- グリーンセロリ:茎も葉も緑で香りが強いものです。
日本ではほとんどが長野県(全国の約4割)で生産され、長野県と静岡県と合わせると全体の6割となります。
輸入ではアメリカ産が多いです。
香り成分
・香りが強い成分は、アピオールというポリフェノールで、パセリなどにも多くあります。
アピオールは、パセリやセロリの香り成分で、精油の一つです。 独特の香りが食欲増進につながり、口臭や体臭を防ぐ、利尿作用があり腎臓機能を安定させる、などの効果があるとされます。
ただし、多量摂取すると、こうした効果が逆転し、吐き気が誘発されたり、肝臓や腎臓に障害を招きます。とくに妊婦は注意が必要で、アピオール精油は月経不順の治療に使われる反面、西洋では古代ギリシャの時代から妊娠中絶に用いられていて、現代でも中東の一部で中絶薬として使用されています。
又、香りのセネリンという精油成分も葉に多くあるようです。
・芳香は精油のセダノライドによるものと言われ構内の味覚神経を刺激して唾液や胃液の分泌を促して食欲を増進させると言われています。
ガン予防効果もあると言われています。
選び方
・葉の緑が濃く生き生きとしたもので、肉厚で茎は白くて、ヒビ割れていないものが良いです。
旬な時期
・11月~3月
保存方法
・葉と茎を切り分けて、ラップかポリ袋に入れ、冷蔵保存(野菜室)に入れておく。
日持ちがしないので注意しましょう。(黄色くなる)
カロリー
・約15kcal (100g、約1茎)
栄養と効能
β-カロチン
βカロチンはビタミンAに変換されて作用して、生体内では皮膚や粘膜の健康を維持したり、光刺激反応に重要な役割をして様々な細胞の増殖や分化に寄与します。
また、ビタミンAとしての機能以外で、βカロチンは抗酸化作用および免疫賦活作用などがあります。
茎よりも葉の方が豊富と言われています。
ビタミンB1・B2
ビタミンB1は、糖質からのエネルギーを生み、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをします。また糖質を栄養源として使っている脳神経系の正常な働きにも関係しています。
ビタミンB2は、脂質の代謝をサポートをし、皮膚や粘膜の健康維持をします。
ビタミンC
ビタミンCは、体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというたんぱく質をつくるのに不可欠です。
これより皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。また、病気などいろいろなストレスへの抵抗力を強めたり、鉄の吸収を良くしたりします。
さらに、抗酸化作用もあり有害な活性酸素から体を守る働きをすることから、動脈硬化や心疾患を予防することができます。
ビタミンE
抗酸化作用により、体内の脂質の酸化を防いで体を守る働きがあります。この働きで体内の細胞膜の酸化による老化や、血液中のLDLコレステロールの酸化による動脈硬化など、生活習慣病や老化と関連する疾患を予防することが期待されます。
食物繊維
・水溶性食物繊維は、水に溶けやすく、水に溶けるとゼリー状になります。小腸での栄養素の吸収の速度を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。
また、コレステロールを吸着し体外に排出することで血中のコレステロール値も低下させます。さらに、ナトリウムを排出する効果もあり高血圧を予防する効果もあります。食物繊維は低カロリーで肥満の予防にもなり、糖尿病、脂質異常症、高血圧、動脈硬化などさまざまな生活習慣病の予防に効果があります。
・水に溶けにくい不溶性食物繊維は、水分を吸収して便の容積を増やします。
便が増えると、大腸が刺激され、排便がスムーズになります。
また、有害物質を吸着させて、便と一緒に体の外に排出するため、腸をきれいにして大腸がんのリスクを減らしてくれます。
ビタミンK
・ビタミンKには、食品(小松菜やホウレン草)から摂る場合と納豆のように腸内細菌や組織で作られた2種類があります。
血を止めたり、骨を上部にする、動脈の石灰化を防止したりします。
ビタミンU
・キャベジンと呼ばれるキャベツからの栄養素で、胃や十二指腸の粘膜を保護・修復をしてくれます。
カリウム
細胞内液の浸透圧を調節して一定に保つ働きがあります。また、神経の興奮性や筋肉の収縮に関わっており、体液のpHバランスを保つ役割も果たしています。
ナトリウムを身体の外に出しやすくする作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節するのに役立ちます。水溶性で熱に弱いと言われています。
一方、不足するとこれらの働きに影響することはもちろん、脱力感・食欲不振・筋無力症・精神障害・不整脈などの症状がみられることがあります。
セロリーが好きになる食べ方
・生で食べる(マヨネーズを付けて)
・レモンと一緒かレモン汁をかけて
・ぬか漬け
・セロリー茶(葉っぱを2~3日天日干して煎じて飲む)
・中華風料理に合わせる
まとめ
セロリーは香りにクセがあるのですが、栄養が実に豊富で効能も多くある野菜です。
特にカリウム(スイカの3倍)、ビタミンUは見逃せん。
加熱してもレバーや肉類のにおい消しにも使え、生で食べてもよし、サラダ類に刻んで混ぜてもよしの合せやすい食材だと思います。
又、短時間の加熱ですとほとんどの栄養が失われず摂れますので安心です。
どんどんフードペアリングして食してみましょう。
最後に私は生でマヨネーズを付けて酒のつまみにするのが大好きです。
それでは、又お会いしましょう。